日本とアメリカ 後半のまとめその1「拡大する市場」

前半がオーナーとチーム作りを任されているGMに焦点が当てられていたが、
後半は球団社長に焦点が当てられている。
球団社長はこれまで球団の再建を実現してきた言わば球団経営のプロである。
社長は就任してすぐに経営陣を一新し、各分野のプロを集めた。
その中には国際サービスを担当する人間もいて、画面の中では東京―ボストン間の直行便を増やすようにロビー活動をしており、実現しそうだと言っていた。(一球団の部署が国際線の便を増やそうとしているなんて、本当においらはびっくりしたよ。)
社長は来日し、国内の中小企業の社長の会合みたいなものに参加していた。
名刺交換をし、にこやかな顔で談笑している裏で新たなスポンサー企業を見つけ出そうという狙いを持っている。
レッドソックスの世界進出は既に日本だけではとどまらない、既に中国にまで手を伸ばしている。中国の若手を見守る社長のまなざしは真剣そのものだ。
レッドソックスは来年、開幕戦を日本で開催することを決めた。
(大リーグとしてはオープン戦を中国で開催することを決めた。)


ここまでの感想。
後半の大きな軸はマーケットの拡大である。大リーグの取り組みに合わせるように、レッドソックスも市場を拡大している。
もうね、飲み込まれるよ、こりゃ。いや、マジで。
あと個人的に面白かったのは球団の構造。
オーナーのもとにGMとFMがいる仕組みは当然知っていたけど、
レッドソックスGMを更に分け「球団経営」の責任者と「チーム作り」の責任者とで分けていた。これは、それぞれの重要度が更に増してきていたことを表わしていて、スポ科で学ぶ最先端の球団経営の組織が、すでに過去のものになっていることを意味しているのだと思う。
あと、さっきあげた投手の評価基準はある野球オタクが見つけ出したもの。レッドソックスはこの人物をアナリストとして迎え入れ、投手部門の最高責任者にしているという。
このへんの人材の流動性は日本には無いもので、レッドソックスの組織としての強みを如実に表わしている。