日本とアメリカ 前半のまとめ

今年も大リーグへの日本人選手の移籍が止まらない。
黒田や福留といった放出やむなしといったレベルの選手の他にも、
福盛や薮田といった日本人でも「誰?」といった選手の移籍も多く見られた。
その潮流を作ったのはレッドソックス岡島秀樹
昨年度、選手が選ぶ最優秀中継ぎ投手になった岡島は、
昨シーズン、ポスティング+契約金+年俸合計で100億円とも言われる契約を結んだ松坂と違い安価な契約で大活躍をした。
安く買って、高く売る。(もしくは、買った以上の価値を生み出す。)
これはレッドソックスの選手投資の大原則である。
この原則を作ったのは先物取引の世界では名を知らないものはいないという、
ヘッジファンド代表のジョン・ヘンリーオーナー。
球団買収を果たした2002年以降、細かな選手データを集め分析を行っている。
データの評価はこれまでの打率や防御率といったチーム環境に左右されやすい数字ではなく、打者であれば塁打数や出塁率、盗塁の数値を重視したもの、投手であれば四球と三振を重視したものを採用している。
この新たな評価基準を用いることで、隠れた有望選手を見つけ出し安く買うことが可能になった。
隠れた安い選手でチームの骨格を作り、余った資金でスター選手を肉付けするというチーム構成が実現し、レッドソックスは安定したチーム作りが可能になり、2004年にはバンビーノの呪いを破り世界一になり昨年もチャンピオンになった。


前半の感想。
データを徹底的に集め、選手の評価基準を新たなものにすることで隠れた有望選手を見つけ出す方法はマネーボールで既に知られた方法であり、いまや多くの球団で取られている手法である。
ただし、マネーボールで取り上げられたアスレチックスは資金力の無さが仇となり、ワールドチャンピオンまで辿り着けないでいる。(アスレチックスの場合は典型的な安く売って、高く売るというPSVみたいなチームであって、戦力の浮き沈みが大きい。)
安定したチーム作りを達成するには、球団としての資金力の有無が左右してくる。
後半はレッドソックスがいかに稼いでいるのかを軸に番組が構成されている。