[メモ]感情労働

感情労働と言う言葉があるそうです。
その背後にはこんな状況があります。
1、サービス産業が成熟化し、扱う商品の差異がなくなり、
「人」が差別化の対象となる。
2、サービスの質は人の質であることを敏感に感じ取っている消費者の存在。


こうなると消費者は無理難題をぶつけてくる。
無理難題をぶつけて、それにどういう反応をしめすのかで
サービスの良し悪しを決める。
消費者の権利としてクレームをつけることが許され、
クレーマーが生まれてくる。


当然、無理難題をぶつけられる側はストレスが溜まる。
必死に答えようとしたら身が崩れちゃう。
しかし、感情労働市場ではそこでキレたり
体調を壊したりするのはもってのほか。


そうしたとき、マニュアル人間になるという選択肢が生まれる。
自分の意思で行動するのではなく、
「自分の背景にある決まり」で行動するようになる。


そうすれば、クレーム対応もお手の物。
だって、クレームを言われて、それに対応できなくても自分の責任じゃないから。
そうしたクレームに対応するマニュアルがないから
対応できないんですよっていう言い訳ができる。
(この辺の対応の一部をマクドナルド方式というらしいです。
マックは接客を全てマニュアルにすることで
高いサービス水準を保っているという本を読んだことがあります。)


ちょっと脱線しちゃったから元に戻そうっと。
派遣のバイトは、雇用主が「労働者の時間を買う」ことで成り立っている。
雇用主が消費者で、アルバイトする人間はサービス提供者という図式になる。


そこで、消費者は無理難題(過酷な労働条件)をぶつけてくる。
そうしたものにマニュアルで対応する術を身に付けている僕らは、
何も考えずに用意されたマニュアルに沿って
ただひたすらにロボットのように働く。


そういうことなんだろうなって、そんな結論にいたりました。