共産党マニフェスト

というわけで、共産党マニフェスト読んでみました。
サイトデザインがかなりいけてません。
議席をのばせない理由は案外そんなとこにあるかもです。


マニフェストは熱いです。
何が熱いって「スポーツ」っていう括りで、
マニフェストが掲げられているから。
「スポーツ振興のゆがみをただし、スポーツ本来の力が発揮できる条件をととのえます」
っていう宣言も熱いです。


「んじゃ、ゆがみってなんじゃらほい?」っていうことに対して共産党
「スポーツをやれる人とやれない人との格差がひろがっています。子どものあいだでひろがる体力・運動能力の格差も見すごせない問題です。」
と、話題の格差を持ち出してます。


笹川スポーツ財団のデータ(2007年度)を持ち出すと
日本人のスポーツへの取り組みはおおまかに分けて3種類あります。
1、全くスポーツしない人(3割)
2、年に何度かはスポーツする人(3割)
3、定期的(週2回以上)にスポーツする人(4割)
データの推移を見ると、
3の人間が横ばいを保っているのに対し
1の人間は前回調査(2004年度)に比べ5%ほどあがっています。


んじゃ、なんでスポーツやらないの?っていう質問に対して
「運動・スポーツは好きではないから」は8%しかいない。
「忙しいから」を4割の人が理由に挙げていて。
「仲間がいないから」が6%、「施設がないから」が2%となってる。


つまり「時間」「空間」「仲間」を整備することが
できれば半数近い人間がスポーツをやるんだな!


ということを共産党は考えたのでしょう。
マニフェストも以下のものになっています。


スポーツができる自由時間の拡大、生活の安定をはかります
国民がスポーツに親しみ健康で文化的な生活をいとなむためにも、労働時間の短縮、ただ働きのサービス残業の根絶で自由時間を拡大し、低すぎる最低賃金を抜本的に引き上げるなど経済生活の安定のためにたたかいます。公共スポーツ施設の一方的な閉鎖や移管にストップをかけ、“生涯スポーツ”の拠点として高齢者や障害者も安心して利用・交流できるように、身近な施設の増設、健康・運動機器の設置、指導員・インストラクターの配置、使用料の減免措置などをはかります。


「労働時間の短縮」かぁー。
企業努力、あるいは働く人間の努力が大きいんじゃない?
公共スポーツ施設の改革に関しては賛成。
でも、民間のノウハウを用いることでそこを何とかしようとする現状も
否定しちゃってるところも注目しなきゃいけない。
基本的には受益者負担賛成だし、
住民が住民の使いやすいように住民の知恵を用いる経営を
国の下で出来るとは到底思えない。
そういう声に敏感なのはどうしたって民間でしょ。


文化、スポーツ施策を拡充します
図書館、公民館、児童館、公園、スポーツ施設などの増設、拡充をすすめます。子どもの安全や文化環境を貧しくする民間委託に反対します。
スポーツ・文化活動への公的援助をつよめます。学校などでの文化芸術鑑賞などを拡充します。青少年に有害なサッカーくじの廃止を求めます。

あら、toto廃止だって。
有害って決め付ける根拠はなにさ?
公的援助を強めるっていったって、無い袖は振れないんじゃないの?


学童保育、児童館、スポーツ施設の拡充など、地域に子どもの居場所を整備します

子どもが安心して過ごせる居場所つくりは、子どもにとっても親にとっても切実な願いです。学童保育は、子どもたちに負担を強いる大規模化ではなく、新・増設によって、希望する子どもがみな入所できるようにします。「遊びと生活の場」にふさわしく安心して生活できるよう設置基準を定め、専門の指導員の常勤・複数配置と労働条件の改善をはかります。学童保育の充実とともに、放課後子ども教室など全児童対策の拡充もはかります。子どもたちの生活圏内に児童館、中高生の居場所やスポーツ施設などをふやし、整備します。


異議なし。
ただ、スポーツ施設は増やさないでもういいよ。
ハードはもう十分揃ってる。問題はソフト。
もっというと、ソフトを生み出す人間の数をもっと増やすこと。


専門指導員ってよく分からない表現だけど、
ただスポーツを教えて飯を食うのは甘いと思う。
自分が飯を食えるように、工夫して魅力あふれるサービスを提供する意識が
大事なわけで国からお金もらっていたんじゃ、
その工夫しようっていう気が起きるのかしらっていう気がする。
このマニフェストだとスポーツサービスの量は確保できても、
質が確保できないんじゃないかって思う。


子どもの体力・運動能力の向上、学校体育の充実をはかります 
背筋力や持久力など子どもの体力や運動能力に個人差が拡大しているのは深刻な問題です。しっかりとした基礎体力と運動能力をつける学校体育の充実をはかるために、小学校への体育専科教員の配置に努めます。放課後や地域でのスポーツ活動の促進に必要な指導員・スタッフやボランティアの配置と制度の整備に力をそそぎます。
 子どもたちが安全で安心して遊べる「公園あそび」やプレイパーク、自然学級などの設置、青少年がスケートボード、フットサルなどを楽しめる広場の確保をすすめ、そこでの自主的な活動を支援します。


体育専科教員ねぇ。
スポーツを教育として扱うのは複雑な気持ちを持っちゃうんだけど
専門的な知識を持つ人間がスポーツを教える意義は確かにある。
学校体育は施設の充実度とか
児童期に様々なスポーツに触れさせる所なんかを考えると、
ステキすぎるもの。
スポ科の教員志望のみなさんはぜひ共産党に一票投じてくださいな。


“国民が主人公”のスポーツ振興基本計画を確立します
国の「スポーツ振興基本計画」を“国民が主人公”の内容にあらためさせ、予算の増額で公共スポーツ施設の整備を計画的にすすめます。
 老朽化している学校体育施設などの改築、耐震基準にもとづく施設の安全管理の徹底をはかります。“呼び込み型”のスポーツ・イベントや豪華な施設づくりのむだ遣いを見直し、自然との共生、環境保護を大切にします。
 トレーニング医・科学の充実、指導者制度の確立で、合理的な競技力向上策を推進します。スポーツ行政の「公平・平等の原則」を堅持し、スポーツ活動の自由・自主性を守るためにたたかいます。

 

戦ってください!


総評:
共産党マニフェストは政府の失敗が起きないと仮定すれば
恐ろしくステキな話だと思います。
でも、もうちょっと民間の力を信じていいんじゃない?