日能研のバッグ

インターン終わって、夜の9時、場所は大宮。
埼京線の座席争いは熾烈を極める。
ある人はipodを聞きながら、ある人は夕刊フジを読みながら虎視眈々と座って帰ることを狙う。
そんな時、電車を走り回るのがNのバッグの奴らである。
青くて、四角くて、バッグの中央にNとデカデカと書かれてるデザイン。
あー、こいつらは至って元気だ。


川越で乗り換え終わって、川越線、時間は10時前。
同じ車両にいつもの日能研小僧が乗ってくる。
川越で仲間と別れたためにはしゃぐ必要が小僧には無い。


今日はたまたま隣の席になった。
座って小僧は猛烈な勢いで携帯メールを打ち始める。
着信音はエグザイル、前に一度響かせたからお兄ちゃんは知ってるよ。


メールを打ち終わると、ボケーっと上を向きながらタメ息。
そりゃそうだ、だって小僧、ほぼ毎回電車にいるもの。
たぶん明日の通学班の集合時間は8時前、ちりとてちんも見れないもの。


疲れるよな、
お腹減ってるよな、
電車ではしゃぐエネルギー、秘密基地作りに費やしたいよな。


睡眠時間は十分か?
お母さんに甘えてるか?
好きな女の子には不思議とイジワルな態度しか取れていないか?


学校でウンコすること、必要以上に恐れてないか?
ウンコマンとか言われるかもしれないけど、
ウンコはしたいときにしとけ、体に悪いぞ。


そんな心配させるのも、全てあのバッグのデザインのせいだと思う。
あれ、どうにかなんないの、N。
もっとこう頑張ってる小学生に励みを与えるようなやつにしようよ。


学習塾のバッグ、ミキでやるか。
手始めは日能研、エグザイルに似合うバッグ、お兄ちゃんが作ってやるからな。