耳にまつわるエトセトラ

いやね、耳ってバカだなって思ってさ。


今、就職活動で都内を毎日歩かなきゃなんだけど、
うるさいよ、町。


俵真知はうるさくさいよ、町がうるさいの、慣れてないから疲れるの。


逆にオフィス街、うるさくないよ、そりゃさ、黙って仕事する町だから。
ただなんていうか、音の種類が少ないのね。
動物の鳴き声とか風の音とか
人がおしゃべりする音とか聞こえないのね。


だからさ、音量を調整したいの。
耳にさ、ノブつけてさ、
右に回すと小さくなって、左に回すと大きくなんの。


オレの妄想、舞台は天国。
神様「人生、お疲れ!」

死んだ人「あ、おつかれっす〜」

神様「なんかさ、生きてて不便な事ない?次、人間作るとき参考にすっからさ」

死んだ人「あ、なんすかねぇ〜」

神様「オレ思うだけどさ、耳ってあんまりいじってないのね。
   他の体は大抵いじったんだけどさ。
   例えば、耳の音量調整とかなら余裕で出来るんだけどやっちゃう?」

死んだ人「耳っすか〜?別にあのまんまでいいんじゃないすか?」

神様「え〜〜なんで〜?なんで?」

死んだ人「いやね、恥ずかしいすけど、嫁さんにプロポーズするときね、
     オレ、ビビっちゃって、声震わせながら小さい声でしか言えなかったんすよ」

神様「うん、そんで。」

死んだ人「嫁さんいわく、あんなに声が震わえ小さくなったの
     聞いたの初めてだから、逆に思いが伝わったって言うんすよ。」

神様「うん、そんで?」

死んだ人「いや、もしね、嫁さんの耳が音量調整してて、
     ボリューム大にしてたらオレの思いが伝わってなかったってことじゃないすか?
     声質とか声量って心を伝えるのに必要なんすよ」



結論
耳はバカでよし!